秋が深まるこの季節、一年の間でも、一番五感の楽しみがある季節ですね。
芸術の秋、読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋など。
楽しみごとに熱中できる過ごしやすい季節となりました。
五感シリーズの第四回目は食欲の秋にからめて、私たちの「口と味」についてお伝えしたいと思います。
私たちは、食物から栄養を取り、舌を通して味を楽しむ事ができますが
味覚は「五大元素『空・風・火・水・地』の中の【水元素】を取り入れている」と言われています。
アーユルヴェーダでは六つの味をまんべんなく取り入れる事が、健康の第一歩と考えられています。
六つの味とは【甘味】【塩味】【酸味】【辛味】【苦味】【渋味】です。
この中で1つの味を過剰に摂取する事は、心身がアンバランスな状態です。
ストレス過剰になると甘味が欲しくなり、クッキーやチョコレートに気が付けば、手が伸びている。
コーヒーがやめられなく、一日に5杯も6杯も飲んでしまう。
なんでも七味をかけてしまう。
少し大げさ!?と思うかも知れませんが、どれも耳にした事がある話だと思います。
心身のアンバランスが味覚に悪影響を与えた例です。
この状態が長期に渡ると、病気として身体にあらわれて来ます。
アーユルヴェーダで六つの味として薦められるものをご紹介します。
甘味・・・米、小麦、牛乳、砂糖など。
酸味・・・酢、梅干し、チーズ、ヨーグルト、レモンやぶどうなどの酸っぱい果実など。
塩味・・・漬物、味噌、しょうゆ、塩など。
辛味・・・しょうが、ブラックペッパーなどの香辛料、にんにく、たまねぎなど。
苦味・・・にがうり、ほうれんそうなどの緑黄色野菜など。
渋味・・・豆類、渋柿、緑茶など。
皆様はどうでしょうか。
まんべんなく色々な食材を摂取したり、様々な調理法を取り入れると六つの味はクリア出来ていたりします。
この六つの味をバランス良く取り入れる事で心にも満足感が生まれます。
もし、偏った味を何日も取り続けた場合は、心身のデトックスが必要なサインです。
そんな時は、お白湯で味覚の浄化をしましょう。
味覚の浄化の他にも、胃腸を洗い流すとも言われ、消化力も上げてくれますので、胃腸の調子が優れない方、消化力低下ぎみの方にもおススメです。
【お白湯の作り方】
1. やかんに水(できればミネラルウォーターが良い)を入れ強火にかけます。
※この時に、換気扇をまわすことで、ヴァータ(空・風)エネルギーも入るようにします。
水はカパ(水・土)、火はピッタ(火・水)です。
五大元素の全てのエネルギーが入った完全な飲み物、または全てのエネルギーを整えてくれる飲み物と言われています。
2. 沸騰したらふたを取り湯気が上がるようにし、10分~15分弱火にかけます。
3. 火をとめてカップに注ぎ、冷ましながら、ゆっくりすするように飲みます。
お白湯はアツアツではなく、「心地よいな」という温度まで冷まして摂取することがポイントです。
胃腸を洗い流すイメージをすると、流れている感覚を味わえます。
1日800ml程をこまめに摂取しましょう。
朝、起き抜けのお白湯は代謝を上げ、眠っていた内臓を目覚めさせ老廃物を排泄し、帰宅後のお白湯は、ほっと一息つけます。
もちろん、食事中にもすするように飲む事で食事中の消化力を上げます。
電子ケトルで温めたお白湯でも良いかとたまに聞かれますが、やはり火で入れたお白湯はぎゅっとエネルギーが詰まっているのを感じられ、より美味しく頂けます。
ぜひ、やかんで沸かしてみてください。
秋の食材は、夏の暑さで弱った胃腸や紫外線で傷んだお肌の回復のために必要な、豊富なビタミン類を含んでいます。
さつまいも、くり、さといも、かき、りんご、なし、ぶどう。
私たちの心身は秋に回復させる事で、寒い冬を乗り越える準備をしますので、秋の味覚を堪能しながらコンディションを整えて行きたいですね。